闘病日記

闘うことを決めた

2020年5月22日

僕の人生はあっという間に終わってしまうかもしれない。そう思ったのが5月22日の午前10時。

僕の診察番号が表示されて、診察室でCTの結果を聞いた。

 

今までが楽観的すぎて、何を言われても動じないと思っていた。そう感じていたからこそ生き続けていられたのかもしれない。

抗がん剤がしっかり聞いて、小さくなっているでしょ。そんな甘い気持ちで向かっていたのだ。でも心のどこかで進行している気もしていた。

 

多分覚悟ができていなかったんだろう。僕は先生から緩和治療も方針として考えなければならないかもしれない。そう告げられた時に僕の心の中?頭の中?で保っていた闘病の気持ちが切れた。

 

そこからは必死に言葉を聞き逃すまい。それだけを思って椅子から倒れ落ちないように、目を閉じないように、泣かないように、我慢した。

 

今までどんなことを言われても、治るんでしょ。自分の体だから自分が一番わかる。そう思って聞き流すくらいのメンタルでいた。がんが宣告された時だってそう、肝臓の手術をしましょうということもそう。全部僕の中で消化できていた。

 

だから初めて自分が追い詰められた気がした。2020年5月22日は人生で一番苦しい日になった。

苦しいだけではなく人の優しさにも触れる事ができた日だった。

 

抗がん剤を投与する部屋で、看護師さんがきた時に自分の現状を話し、我慢の限界だったのだろうか、僕の目から涙が溢れてきた。

 

そうしたら看護師さんも一緒に泣いてくれた。僕はこの時自分はとっても幸せ者なんだと感じた。

 

絶望から希望へ〜僕を救った言葉〜

僕はこんな宣告まがいの話を受けて、絶望を感じないほどメンタルは強くなかった。いや、そもそもそんなこと言われて平静を保てる人なんていたとしても松岡修造さんか本田圭佑さんくらいだろう

 

人生のドン底は、がんが宣告された時だと思っていたが今回がまさにドン底なのではないか。

 

あぁ、僕の人生は24〜25歳で終わってしまうのだろうか。正直今回ばかりはどんなに頑張っても無理なんじゃないか?そう思ってしまった。

そして今回ばかりはいつかその時が来た時のためにビデオをとっておこうとも考えた。

 

苦しい状況下で僕は気持ちも負けてしまっていた。抗がん剤による倦怠感が長引いた。

 

でも、そんな僕がもう一度立ち上がろうと思えた。

 

ある言葉。

 

ドン底なら、もうそれ以上落ちることはないし、上に登っていくだけだ。

 

こんなニュアンスの言葉、今までなんども聞いて来た。だけど僕の心を震わせてくれた。

 

闘うと誓った瞬間

僕が闘おうと思った瞬間は言葉が心に届いた時なのかもしれないしそうでないかもしれない。

 

闘おうと思った時、それは突然だった。

 

悟りを開いたわけではないが、そんな感覚になったのだろう。

 

手術ができようができまいが、抗がん剤が効こうが効かまいが、とにかく頑張るしかないのだ。

 

僕は今まで本当に頑張ってきたか?

いや、まだまだ限界はきていない。

 

だってまだまだ走り回れるし、やりたいことたくさんあるし、そのために頑張れると思っているし、

だったら治療だろうがなんだろうがやってやる。

 

薬が効かなくなったとしても自分の治癒力で押さえ込んでやる。

 

僕はまだまだ24歳で若い。闘いの場から離れるには早すぎる。

苦しくなったら人に頼るし、弱音もいう。だけど心に灯されている闘志だけは消さない。

 

まだまだ人生これからよ。




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