闘病日記

意思決定

手術決定

僕の手術の正式決定は6月27日の午前9時30分。

僕の意思決定は正解か不正解かわからない。ただ手術を受けるか否かの選択において答えのないものに対して正解なんてない。後悔しないことが正解なのではないかと思う。

 

 

僕はその週の火曜日に放射線についての話を聞いた。

その話によると、放射線をやったほうが腎臓を残せる可能性は高くなる。とのことだった。

 

僕はその話を聞いて、少し希望を持った。だけど、その放射線をやっている最中にその他の場所が増大したらどうしよう。そんな思いにかられてしまった。

 

腹膜、リンパ節、肺。現状わかっているのはそこらへんだ。

 

今回の手術方針を一生懸命考えてくれた先生に感謝している。

 

 

今回の手術は主に左の腎臓の下のリンパ節転移の切除だ。腎静脈に隣接していて浸潤している可能性もある。うまく剥がすことができなければ腎臓ごとの摘出となる。

 

 

ただ、今回の手術を行うにあたって前提条件となるものが出てきた。

 

お腹を開いて、腹膜にあるものが1つかどうかを確認してからでないとそこまで辿り着けないということだ。

要するに、腹膜で散らばっていないということが前提条件なのだ。

 

 

こればっかりは開けてみないとわからない。だから手術時間が短ければ、リンパ節転移も取ることができなかったということになる。

 

 

切除できなかった場合、また抗がん剤をやるか、リンパ節に放射線を当てることになる。でも、今回の増大の仕方からして今の抗がん剤では正直効果を望めない。

 

だからと言って、今の抗がん剤が大腸ガンに対して有効な抗がん剤の中でも強いものから順に3つを使っているので、他の抗がん剤にあまり効果を望めない気がする。

 

 

そこでまた辛い抗がん剤を続けるのが正解なのか?効果が出にくい同じものをまた使うのか?それこそQOLは損なわれるのではないか?そう思ってしまっている。

 

 

だからその時は、真剣に新たな治療を検討しなければならないと思っている。延命治療から治すという治療の可能性にかけてみたいと思う。

 

最初からこんなこと考えないほうが良いのも確かだと思う。だけど僕は最低のシナリオも覚悟して今回の手術を受けることを決めたのだ。

 

 

手術時間が長かった場合、僕の望む手術は成功だと言っていいい。腎臓は片方なくなるかもしれないが生きていくことができる。

 

手術が終わってからはすぐに抗がん剤をやるつもりはない。3月にも手術をしている僕の体の免疫は明らかに弱っているからだ。

 

 

闘う意志はある。

 

 

 

だけど抗がん剤は意志だけでなく身体と精神のコンデションが整った状態でやることに意味があると思う。

 

ここは人生の第2の分岐点。手術が上手くいくことを心の底から強く願う。どんな結果であれ僕の心が折れることはないだろう。

 

もう絶望は味わった。そして1週間で乗り越えた。これ以上の絶望は僕にない。

 

とにかく僕の意思決定はきっと良い結果をもたらすと信じている。

 

大腸カメラ

実は今回の手術前に大腸カメラを念の為とることになった。

 

前回の大腸カメラをやった時は、たしか長いうねうねした黒い太いカメラだった。そして横行結腸に到達したら痛くてそこから進まなかった。その記憶が強かったせいか大腸カメラが嫌で仕方なかった。

 

気持ちの問題かお腹が痛いと感じてしまった。

 

いざ肩から筋肉注射をして大腸カメラを撮る部屋に入る。

 

勇気を振り絞って部屋に足を踏み入れるものの僕はポカンとしてしまった。

 

ベッドはどこにある?あれどこで横向きになって寝るの?

 

呆気にとられた僕は指示にしたがって指定された場所に立った。

すると手すりを掴んでしっかりもたれてくださいと言われた。

 

 

僕の心はハイテクな機械に奪われていた。進化している。かっこいい。そんな少年心をくすぐるようなハイテクだった。

 

 

動きますと言われ、乗った機械が動き出して仰向けで寝ている姿勢になった。そこからチューブやらカメラやら入れられた。多分だけど、前回やった時よりカメラは小さかった。

 

お腹に空気のようなものを入れられ造影剤なども一気に入ってきた。

うつ伏せの姿勢はきつかったが、それでも大したことなかった。

 

 

機械を動かして写真をとっていくこと30分。終わりです。の声でもう終わったのかという実感が薄い終わり方だった笑

 

大腸カメラも日々進歩しているのかな?と思った。それか簡易バージョンだったのかな?

 

どっちにせよ画像上は問題なさそうだった。

 

しかし、主治医によるともしかしたら腸に浸潤している可能性もあるから、開けてみて確認するとのことだった。

 

いろいろと僕の体に関して安心はできないことが多い。

 

いつか僕の体は問題なくなる。

 

そんな日が来ることを信じて今回の手術を受けようと思う。




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