笑うのが苦手になったこと
僕の過去のお話。話は小学生の頃までさかのぼる。僕は小学生の頃、学年の中心的な存在であった気がする。
放課の外で遊ぶ時、周りに声をかけて一目散に駆けていっていた。声を大にして、大きな口を開けて笑っていた。
とても幸せというか、何も考えずにただひたすらに無邪気に遊んでいた。
でも、いつからかわからないが、作り笑いなのか、ちゃんと笑うことを忘れるようになっていた。ちゃんと笑うって何?って話だけど、こんな表現が1番ふさわしい気がする。
人の目を気にして、人に合わせて、自分が本当に面白い、楽しいと思ってない時にも笑ってしまう。
そんなことさえどうでもいいと思うほど、笑うことに対して無感情だった。こんな状態が数年続いて、ふと疑問に思うことがあった。生きてて、生活してて、楽しいのか?
そこから笑うことに対して悩むようになった。どうしたら本心で笑えるようになるんだろうか?
こんな疑問をもってしまったからか、体調が崩れるときや、何に対しても無気力になることが多くなった。
そして、追い討ちをかけるように僕の病気が見つかった。
これが僕の人生の終着点なのだろうか?こんな短い人生なのだろうか?そう思ったら一気に感情が吹き出した。久しぶりに泣いた。
そこから友人や知り合いに病気であることを伝えた。お見舞いに来てくれる人が沢山いた。たった1ヶ月の入院で100人以上の友達、知人が来てくれた。
自分を笑顔いっぱいにする方法
僕は笑うことに対して引け目を感じていた。それでも、お見舞いに来てくれた人を心配させたくないから、基本的に笑って元気であるかのように見せ続けた。
何人か来てくれた後に気づいた。僕は自分1人のために笑っているのではないということ。誰かの為に笑顔でいること。それが結局、僕自身を本心から笑顔にしていた。
もちろん作り笑いをしなくなったかというとそうはなっていない。それでも、誰かと喜びや嬉しさを分かち合いたいから笑い続ける。
最近は笑うことが増えた。いろんな角度で物事を見ると、一見嫌だなって思うことも実はその奥深くに面白い部分があったりする。
僕は最近よく人と会って話をするようになった。小学生の頃のようになるべく自分から誘ったり、誘われたら基本断らずに行くようにしている。
人と話すと自分の考えが整理されたり、自分の思ったことを話すことで自然と笑顔が出てくると感じている。
嫌なことも良かったことも全部さらけ出す。そうすると心が軽くなるんだ。
生きていく上で欠かせない
「笑うことが生きていく上で欠かせない」ことは世間一般でよく言われている。長寿のおじいさんやおばあさんを見ているとことあるごとに笑っている。
笑うことで自分の中の幸福度がすごく高まるし、周りの幸せも作ることができるような気がする。
ガンになってから僕の中で実感できた二つのことを言いたい。
笑いは世界を変える
笑い、笑顔が僕の世界を変えた。笑う頻度が減っていたガンがわかる前から、ガンが発覚してよく笑うようになって見える世界が変わった。
日常のすごくつまらない些細なことが、とても愛おしく思える。
無理にではなくて心から笑顔になれることがもっと増えたら世界中の人々がもっと輝いていくのではないだろうか?
高橋優さんの「福笑い」の歌詞に出てくる
「世界共通言語は英語じゃなくて笑顔だと思う」
このことこそ、最も大切なことだと思う。
笑いと笑顔で自分の世界だけでなく周りの世界を変えていきたい。それだけの力を「笑うこと」は持っている。
笑顔が新しい関係を作る
笑顔や笑いが自然と溢れるようになってくると、自分の見える世界が変わることは先に話したけど、笑うことで僕は新たに得ることができたものがある。
「新しい関係を作ること」
そんなの新しい環境に飛び込めばできるじゃないか。と思うかもしれない。確かにそれでできる関係もある。
でも、僕は笑うことで作ることができた新しい友人は同じように笑うことが好きな人や笑顔が素敵な人がほとんどだ。
もちろん前から友達だった人にも変化があった気がする。いつもより笑って一緒に過ごす時間が長くなったのだ。
これからも僕は笑い続ける。ずっとじゃなくていいから、心の底から笑顔になる瞬間を大切にしていきたい。
読んでいただきありがとうございました。
これから最後に好きな言葉も載せていこうかなと。
好きな言葉
“I love the man that can smile in trouble, that can gather strength from distress, and grow brave by reflection.”
(私は困難の中で微笑む人が好きだ。
そのような人は苦難の中から強さを収穫し、内省を通じて勇気を育てることができる。)
By Thomas Paine